[開催実績] 5/28 JAC-US DEI webinar #3 防災編開催しました!
『公助1、共助2、自助7』
これは、災害時の避難や救助の割合を示した数字です。
今回のJAC-USでは、神奈川県庁くらし安全防災局の加藤達也氏とJAC-USコアメンバーで、宮城県石巻市で伝承活動を行う3.11メモリアルの中川政治氏による防災をテーマとしたウェビナーが開催されました。
加藤氏からは、100年前の関東大震災の被災実相を踏まえ、今後起こりうる災害にどう対策したらいいのかをお話しいただきました。冒頭の数字はそのヒントとなるもので、「寝室の家具の配置を変える、または固定をすること」「寝室は1階ではなく2階」など、個々人の防災意識を高めることが災害時における被害を最小限に抑える鍵になるという話には、ハッとさせられました。
中川氏からは、東日本大震災発生時に石巻市の人々がどのような行動をとったのか、また門脇小学校の先生、生徒たちの高台への避難、また人から人への「避難のカスケード」によって犠牲を免れた事例など臨場感が伝わるリアルなお話から共助の重要性が伝えられました。実際、石巻市では、救出者数の77%は近所の協力で救出され、さらにNPOやボランティアの迅速な支援により、がれき撤去が短期間で完了したそうです。
またお二人はIVLPアラムナイ。米国での見聞をもとに日本と米国の災害対応の違いについても伺いました。
「情報を制するものは災害を制する」と言われているほど、災害時の情報収集は重要だそうです。米国ではクラウドですべての情報が共有されているのに対し、日本の災害本部ではホワイトボードで共有範囲は数メートル…また、米国にはIncident Command Systemがあり、情報収集と支援の仕方について18項目の統一されたルールが定義されているそうですが、日本では各自治体で枠組みが異なり、対応もバラバラで迅速かつ適切な災害対応がなされていない問題点が指摘されました。
日本人全員にとって身近で重要な防災。参加者からは様々な意見や質問が寄せられ1時間では到底足りないほど中身の濃いウェビナーとなりました。加藤さん、中川さん貴重なお話をありがとうございました。そして、日曜日の午前にもかかわらずご参加いただいた皆様ありがとうございました!
来月はいよいよ最終回、テーマは「環境」です。どうぞご期待ください!